尊敬語・丁寧語・謙譲語という3種類の使い分け

未経験の介護士が苦労するポイントは色々とありますが、意外とつまずきやすいのが言葉遣いである。
介護現場では敬語が求められるため、敬語を苦手としている人は利用者さんと会話をする際に苦労することも珍しくない。敬語を全く話せない人はまずいないものの、尊敬語と丁寧語と謙譲語という3種類の使い分けに苦労する人は多いのが実情である。

尊敬語は、話す相手が自らより上の位にいるものと考え敬うための言葉遣い、丁寧語は名前の通り丁寧さを表すための言葉遣いである。
謙譲語は尊敬語と同じく話す相手を敬うための言葉遣いですが、尊敬語が話す相手の行動に使用するものなのに対して謙譲語は自らの行動に使用する。自らがへりくだることで、話す相手が自分より上であるということを表すのだが、尊敬語と謙譲語の使い分けは苦労しやすいポイントなので重点的に勉強したいところだ。敬語に苦手意識があると、スムーズな会話をしづらくなるものだ。しかし、丁寧語を押さえておけば多くの場面は乗り越えられる。尊敬語と謙譲語を使いこなせるに越したことはないものの、日常的な会話で尊敬語や謙譲語を多用すると堅苦しい印象を与えかねないので、日常的な会話では丁寧語が基本といえる。

介護士は利用者さんに対して敬意を払うために敬語を使う場面が多い。ただし、敬語を正しく使うことが敬意を払うことにつながるとは限らないので注意しなければならない。敬語をしっかり使えていても、利用者さんに全く敬意を払っていない場合は、利用者さんの方がそのことを敏感に感じ取ることも大いにあり得る。その結果利用者さんとの関係性が悪化する恐れがあるほど、介護の仕事における言葉遣いは重要な意味を持つのである。